加齢視機能の質の維持・向上を目指して!
高齢者のQOL(生活の質)の低下につながる視力低下、失明の問題は「要介護者における眼科往診」として取り組むべき課題の1っとして重要なテーマとなります。
加齢とともに人間の身体的機能はあらゆる面で低下します。視力もその一つであります。 高齢者にとって、視力低下や失明など視力に関する問題は、外出頻度の低下や行動範囲の狭小化を招きます。また、日常生活動作の自立や認知機能の保持、心の健康の維持に関しても視力の保持が関係することが明らかになっています。これらのことから、視力低下や失明により視力機能が低下すると、高齢者の生活にも影響を及ぼすこととなり、高齢者のQOL(生活の質)の低下にもつながります。特に80歳を超えるとほとんどの人が発症する“白内障”が進行すると、視力低下により足元が暗くなり、たびたび転倒を来たし骨折に至ります。寝たきりに繋がり要介護度を押し上げる直接の原因となります。
今後は、視力低下や失明を予防するため、それらにつながる眼科疾患を早期に発見し、治療を行っていくことができる「眼科での往診」のシステム造りが高齢者の生活の中で必要となります。
高齢社会に突入し、要介護者を取り巻く環境が激変する中、居宅や施設入居者の“目の健康”を守る「眼科往診の実施」は、未だ整備されてはいませんが重要なテーマとなると確信します。